光学材料:Si(シリコン)
シリコン(Si)はチョコラルスキー(Czochralski)法(CZ法)で成長させますが、9μmで吸収帯を引き起こす何かを含んでいます。これを避けるために、フロート・ゾーン(FZ)プロセスによって作ります。
光学シリコンは、一般に10ミクロン以上の最良の透過を得るためにわずかな量(5-40オームcm)をドープします。一般に、ドーピングにはホウ素(p型)およびリン(n-タイプ)が使われます。ドーピングしたシリコンは、30-100μmのさらなる透過帯域を持ちます。この帯域は、非常に高い抵抗性の無補償材料にだけ有効です。
CZ法のシリコンは、1.5〜8μmの帯域で赤外リフレクターやウインドウ用の基板材質として一般に使用されます。 9μmの強い吸収帯があると、CO2レーザの透過用途には適さなくなります。しかし、高い熱伝導率と低密度であるため、頻繁にレーザミラーとして使用されます。
1.5〜8 μm帯でウインドウやレンズ、CO2レーザ用ミラー、分光計用として利用されます。
◆シリコン光学グレード
・CZ、ホウ素ドープのP形、<111> あるいは<100>(抵抗性5-40オームcm)
・FZ、燐ドープのN形、<111>、抵抗性>50、好ましい抵抗性>500オームcm、9μmでの吸収はありません。
シリコンの基本特性の基本特性
【光学特性】
・投下波長域 :1.2~8μm
・反射損, 5μm、両面:46.2%
・屈折率:以下参照
【屈折率】
波長(μm) |
1.357 |
1.3951 |
1.6606 |
1.8131 |
2.1526 |
2.3254 |
3.000 |
屈折率 (n) |
/ |
3.4975 |
3.4929 |
3.4608 |
3.4476 |
3.443 |
3.432 |
波長(μm) |
3.500 |
4.000 |
4.500 |
5.000 |
5.500 |
6.000 |
6.500 |
屈折率 (n) |
3.4284 |
3.4257 |
3.4236 |
3.4223 |
3.4213 |
3.4202 |
3.4195 |
波長(μm) |
7.000 |
7.500 |
8.000 |
8.500 |
10.00 |
10.50 |
11.04 |
屈折率 (n) |
3.4189 |
3.4186 |
3.4184 |
3.4182 |
3.4179 |
3.4178 |
3.4176 |
【物理的特性】
・密度:2.33g/cm3
・モース硬度 :7
・9.37×109Hzの誘電率 :13
・融点, °C:1414
・熱伝導率, W/m?K @ 313 K :163
・熱膨張, 1/K at 293 K :2.6x10-6
・比熱容量, J(kg?°C) :712.8
・バンドギャップ, eV :1.1
・ヌープ硬度, kg/mm2 :1100
・ヤング率, Gpa :130.91
・剛性率, Gpa :79.92
・体積弾性率, Gpa :101.97
・デバイ温度, K :640
・ポアソン比 :0.28
【化学的特性】
・水中の可溶性:None
・分子量:28.09